乗客の中に巨大恐竜はいませんでした
かつて空想科学読本という本の中で、ゴジラは重すぎでガメラは
軽すぎだという話が出ていた。
現実の生物の重さを元に算出すれば、それら怪獣の重さは正確な
値で計算できるという。
実際問題、現在は存在しない恐竜などでも、化石の骨にどのような
筋肉がついていたかなどから重さを計算することが可能である、
という話である。
ところがだ。
現在の計算方式では、巨大なセイスモサウルスなどが地上に
活動できないということになってしまう。
…そんなアホな。
現に地上での足跡まである生物が実在しないって。
理由は以下である。
2
陸上で骨格を支える筋肉はその断面積 n で強度が増していく。
3
一方支えられる側の体重は体積なので、 n で質量が増していき、
サイズが一定の値に達すると陸上で体を支えられなくなる。
その最大重量は31tであるといわれているが、セイスモサウルス
などはその値を超えているので体を支えられないというのである。
うむ、確かに困った。
空想科学読本なら「恐竜など地上には存在できないのだ」と
言い放つ勢いであろう。
だが、実際には骨があり、なおかつ地上を歩いた後もあるので
やはり実在したと考えざるを得ない。
ところで恐竜に近い現在存在する生物はなんだろうか?
…鳥類である。
トカゲなどよりも近いといわれている。
鳥類は空を飛ぶため体が極めて軽くなっており、その上気のうと
いう袋が肺につながっており、呼吸の補助をしている。
かつて恐竜がいた頃の地球は酸素濃度が低かったので、気のうは
必須であると考えられる。
また現在知られていることとして、最大の翼竜は最大の鳥類より
大きかったことが知られているが、その重量は逆に軽かった
と考えられている。
これらのことから考えると、恐竜というのは想像以上に軽かった
かもしれない。
つまり、最大の恐竜も地上に存在できたのではなかろうか。
恐竜が軽かったとすると恐ろしいことが考えられる。
恐竜は俺たちが考えているより俊敏なのかもしれない。
映画「ジュラシックパーク3」では、ティラノサウルスは鈍足で
あると描かれていたが、実は「ジュラシックパーク」でのように
高速移動が可能だったかもしれない。
いずれにしてもよ、数億年に渡って地球の覇権握ってた連中だぜ?
中生代は現在より常に高温だったし、変温動物であっても問題なく
高速に動けたかもしれない。
考えれば考えるほど恐ろしい。
超大型肉食恐竜ゴジラサウルス(仮)が想像を絶する非常識な
速度で襲い掛かる、なんてことがあるかもしれぬ。
31tの重量限界がなかったらえらいことだ。
あるからそんなもんですんでるけど。
下手すりゃ全高20mの化けもんですよ?
○ンダムか○ジンガーが襲ってくるんですよ?
それもかなりの速度で。
…君は、生き延びることができるか?